YahooBB、“全”顧客の情報流出?

「ヤフーBB」顧客情報460万人分入手 恐喝未遂で67歳男ら逮捕(産経新聞
http://www.sankei.co.jp/news/040224/sha072.htm
「できる限りの管理はやっていた」 ソフトバンク会見(朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0224/048.html
「心からおわび」と副社長 ヤフーBB、異例のやり直し会見(産経新聞
http://www.sankei.co.jp/news/040225/sha004.htm
ソフトバンクBB、数百万件の個人情報データを25日より照合(INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/02/25/2204.html
ヤフーBB、保有情報丸ごと?流出 「未確認」から一転 甘い管理、ドタバタ会見(産経新聞朝刊から)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/25na1001.htm
切込隊長BLOG 〜俺様キングダム: ヤフーBBの顧客情報が四百万人分流出
http://kiri.jblog.org/archives/000502.html
切込隊長BLOG 〜俺様キングダム: ヤフーの中途解約者もリストに入っていた?
http://kiri.jblog.org/archives/000503.html

 インターネット接続サービス「ヤフーBB」の顧客情報を入手し、親会社の「ソフトバンク」から現金20億−30億円などを脅し取ろうとしたとして、警視庁捜査一課は24日までに、恐喝未遂容疑で、東京都文京区本駒込、元政治結社代表で出版業、森洋容疑者(67)、北海道函館市中道、ヤフーBB加入代理店副社長、湯浅輝昭容疑者(61)ら3人を逮捕した。
 森容疑者は容疑を否認、湯浅容疑者は顧客情報について「海外で入手した」と供述した。捜査一課によると、押収したDVDに約460万人分の住所や氏名、電話番号が記録されていた。同課は過去最大規模の個人情報流出になるとみて、内容の確認を急いでいる。
 ソフトバンクは同日、記者会見し「データベースへの不正アクセスは見当たらず、流出経路は不明」としている。
 ほかに逮捕されたのは豊島区東池袋、同代理店社長、竹岡誠治容疑者(55)。
 調べでは、森容疑者らは1月21日、東京都中央区ソフトバンク本社で、印字した138人分の個人情報を役員に提示。架空の合弁会社設立の出資金として20億−30億円と毎月数百万円のコンサルタント契約料を要求した疑い。森容疑者が主犯格で、湯浅容疑者は交渉役だった。
 また捜査一課は24日までに、ヤフーBBを運営するソフトバンクの関連会社「ソフトバンクBB」に顧客情報104人分をメールで送付し現金1000万円以上を脅し取ろうとしたとして恐喝未遂容疑で、愛知県岩倉市東町、会社員、木全泰之容疑者(31)を逮捕。
 木全容疑者は昨年6月まで約1年間、派遣社員としてソフトバンク関連会社に勤務。森容疑者らとは関係ないという。
 森容疑者らや木全容疑者が入手した情報について捜査一課は、ソフトバンクのデータベースから盗んだのではなく、流出していたものを入手し事件に使ったとみている。
 ソフトバンクは1月、242人分の顧客情報が社外に流出したと発表していた。
(02/24 14:24)

 大量の契約者情報流出が発覚したヤフーBBを統括する「ソフトバンク」は24日午後、東京都中央区の本社で記者会見した。田部康喜・広報室長は流出については「個人情報を扱うIT企業としてすべての加入者の皆様におわびしたい」と謝罪したが、社内のデータ管理については「できる限りのことはやっていた」と強調した。
 同社によると、個人情報を管理するデータベースにアクセスできる権限は、社内でもごく限られた社員にしか与えられていない。権限を持つ社員でも、社外からはアクセスできない仕組みになっているという。
 同社から現金を脅し取ろうとした湯浅輝昭容疑者(61)=恐喝未遂容疑で逮捕=は、ネット接続サービスの加入手続きを代行していた。田部室長は「代理店業者は自分たちで契約手続きをした個人情報については知り得ても、契約者すべての情報を管理するデータベースにアクセスすることはできない」と説明。
 湯浅容疑者らが入手したDVD(デジタル多用途ディスク)には、約460万人分の個人データが記録されていた。これについて田部室長は「流出したのはあくまで242人分のデータ。四百数十万人分のデータが流出しているかどうかは当社としては確認していない」と述べるにとどまった。
 同社は問題発覚の直後から社内に「個人情報委員会」を設け、契約者の個人情報への社内でのアクセス履歴などを調べているが、流出の経路特定はできていないという。
(02/24 22:24)

 「ヤフーBB」の顧客情報流出を受け、サービスを運営するソフトバンクグループは24日夜、東京都内で記者会見。しかし「詳細な情報開示をしたい」として、深夜になって副社長が出席して会見をやり直す異例の事態に。ネット業界の大手企業は混乱した。
 2回目の会見に姿を見せたのは「ソフトバンクBB」の宮内謙・副社長。冒頭「お客さまにご心配をお掛けしたことを心からおわび申し上げます」と謝罪する一方で「犯罪に屈せず捜査に全面協力した」と強調した。
 流出したとみられるデータは約460万人分。宮内副社長は苦悩の表情で「加入者数と申込者数を加えるとほぼ一致する」。同社の全顧客情報が外部に漏れた可能性があるとの認識を示した。
 実際に同社の情報だったかどうかの調査を25日から本格的に開始。情報流出が確定した場合の記者会見の対応を問われると、宮内副社長は「孫が責任者ですから、孫に出てもらう」と話した。ベンチャーの旗手・孫正義社長が近く会見を行う見込みという。
 1回目の会見ではソフトバンクの田部康喜広報室長が「インターネットを標ぼうしてきた孫正義だし、セキュリティー対策の(人材の)層も厚い」と述べていた。しかし、流出の発覚後1カ月以上も原因がつかめず「恥だという批判は甘んじて受けなければならない」と苦しい受け答えに終始した。
(02/25 03:30)

 経緯の説明が行なわれたのち、記者との質疑応答が行なわれた。一部報道でなされた「460万人の個人情報が流出」という点について宮内氏は、「まだデータの照会をしていない」として明言を避けた。警察からは2月23日に、湯浅容疑者が持ち込んだデータについて個人情報の確認を依頼されており、25日からデータの照合にあたるという。照合には数日を要し、来週には照合結果を発表できるとした。
 460万人という数字が果たしてYahoo! BBの会員数と一致するのか、という質問については「1月末の会員数が380万人で、現在ADSL工事前や店頭で申し込んだ状態のユーザーを含めれば符合する部分はあるだろう」と回答。退会者については「460万人という数値には含まれていない」と明言した。
 退会者のデータについては、加入者のデータとは別に管理。具体的には再び申し込みを行なう可能性を考慮して数カ月はデータを保持したのち、以降はデータを圧縮して別サーバーで管理しているという。

 ≪森容疑者、以前は政治結社代表≫
 逮捕された主犯格の森洋容疑者(六七)は、かつて右翼系政治結社の代表。総会屋的活動も幅広く展開する人物として、関係者の間で知られていた。関係者によると、森容疑者は茨城県出身。暴力団幹部だったが破門され、昭和五十一年に政治結社「新生日本協議会」を結成。五十七年には水産会社の株主総会に出席して議事を妨害したほか、五十九年にゼネコンへの抗議行動の際に器物損壊事件を起こした。
 竹岡誠治容疑者(五五)は創価学会元幹部。四十五年、創価学会による東京都杉並区の宮本顕治日本共産党委員長(当時)宅への電話盗聴に関与していたことが、民事訴訟で認定されている。平成十四年、東京都千代田区のマンションでコンサルタント会社を設立。湯浅輝昭容疑者(六一)が副社長に就任し、ソフトバンク・グループのインターネット電話「BBフォン」の代理店業も始めた。竹岡容疑者は別のBBフォン代理店も経営。一次代理店として、同社だけで全国に約一千の二次、三次代理店を抱えていた。
 また、木全泰之容疑者(三一)は昨年六月まで約一年間、人材派遣会社を通じてソフトバンク関連のサポートセンターに勤務していた。